Japanese
English
症例報告
自然消退を確認した血管芽細胞腫(中川)の1例
A case of angioblastoma (Nakagawa) which disappeared spontaneously
加藤 文博
1
,
岸 浩之
1
,
高橋 博之
2
,
堀越 貴志
3
Fumihiro KATO
1
,
Hiroyuki KISHI
1
,
Hiroyuki TAKAHASHI
2
,
Takashi HORIKOSHI
3
1札幌医科大学皮膚科学教室
2札幌厚生病院皮膚科
3表参道皮膚科
1Department of Dermatology, Sapporo Medical University School of Medicine
2Division of Dermatology, Sapporo-Kosei General Hospital
3Omotesando Dermatological Clinic
キーワード:
血管芽細胞腫(中川)
,
angioblastoma
,
tufted angioma
Keyword:
血管芽細胞腫(中川)
,
angioblastoma
,
tufted angioma
pp.173-175
発行日 2000年2月1日
Published Date 2000/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903139
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6か月,男児.生下時より左膝蓋部に暗褐色の浸潤局面が存在し徐々に腫大,皮内硬結を認めるようになった.多毛,多汗および軽度の圧痛を認めた.組織学的には,真皮中層にエクリン腺の軽度の増加と被膜を有さない腫瘍細胞巣を認めた.腫瘍細胞の主体は類円形をしたやや大型の淡染性の核を有する細胞で不完全な血管腔を形成していた.核の異型性,核分裂像は認めなかった.以上より血管芽細胞腫と診断した.初診時に比べ硬結は消退傾向を示したため,経過観察していたところ硬結は退縮し,6か月後には色素沈着を残すのみとなった.
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