Japanese
English
症例報告
Tufted angiomaの1例—血管芽細胞腫(中川)との異同について
A case of tufted angioma:Discussion on the difference between tufted angioma and angioblastoma of Nakagawa
鈴木 紀子
1
,
三橋 善比古
1
,
青木 武彦
1
,
近藤 慈夫
1
Noriko SUZUKI
1
,
Yoshihiko MITSUHASHI
1
,
Takehiko AOKI
1
,
Shigeo KONDO
1
1山形大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Yamagata University School of Medicine
キーワード:
tufted angioma
,
血管芽細胞
Keyword:
tufted angioma
,
血管芽細胞
pp.270-272
発行日 2000年3月1日
Published Date 2000/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903165
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症例は54歳,女性.3年前より頸部から前胸部に赤色結節性皮疹が出現した.初診時,前頸部から前胸部にかけて,米粒大から小指頭大までの暗赤色の小結節が散在し,一部集簇していた.触診で柔らかく,圧痛,多汗はみられなかった.生検したところ,組織は真皮内に比較的境界明瞭な腫瘍細胞巣が散在し,腫瘍細胞は楕円形大型濃染核を有する内皮細胞で,tufted angiomaと診断した.Tufted angiomaは良性の血管内皮細胞性腫瘍であるが,鑑別疾患としてあげられる血管芽細胞腫(中川)は本症と類似した病理組織像をもち,両者は同一疾患であるとする考えもある.しかし,臨床像が異なることから同一とすることは妥当ではなく,血管芽細胞腫とtufted an—giomaは類縁疾患と位置付けておくべきと考えた.
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