Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
乳房温存術後に生じた放射線誘発性血管肉腫の1例
Radiation-induced angiosarcoma arising after breast-conserving surgery
飯島 孝四郎
1
,
石津 英喜
2
,
伊藤 理恵
1
Koshiro IIJIMA
1
,
Hideki ISHIZU
2
,
Rie ITO
1
1埼玉協同病院,皮膚科(主任:伊藤理恵部長)
2同,病理科
キーワード:
乳房温存術
,
放射線誘発性血管肉腫
,
radiation-induced angiosarcoma
,
皮膚生検
Keyword:
乳房温存術
,
放射線誘発性血管肉腫
,
radiation-induced angiosarcoma
,
皮膚生検
pp.342-347
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003144
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
74歳,女性。2014年2月に右乳癌に対して乳房温存術+術後放射線療法を施行し,その後ホルモン療法を行っていた。2018年5月右乳房に皮疹が出現し,マンモグラフィと超音波検査では診断がつかず精査目的に当科を受診した。初診時,右乳房に自覚症状を欠く紫紅色局面を認めた。パンチ皮膚生検では診断がつかず,その2カ月後に楔状皮膚生検を施行し,組織学的所見および病歴から放射線誘発性血管肉腫と診断した。近年,乳房温存術後の放射線療法の普及とともに放射線誘発性血管肉腫の報告が増加している。本疾患は皮膚病変がほぼ必発であるが,パンチ皮膚生検では診断が困難とされるため,確定診断にあたっては広範囲かつ皮下組織まで含めた十分な組織採取が重要である。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.