Japanese
English
症例
局所性多汗症を伴ったエクリン母斑の1例
Eccrine nevus with focal hyperhidrosis
西崎 絵理奈
1
,
磯貝 理恵子
1
,
山田 秀和
1
Erina NISHIZAKI
1
,
Rieko ISOGAI
1
,
Hidekazu YAMADA
1
1近畿大学奈良病院,皮膚科(主任:山田秀和教授)
キーワード:
エクリン母斑
,
局所性多汗症
,
続発性多汗症
,
発汗検査
,
ヨードデンプン法
Keyword:
エクリン母斑
,
局所性多汗症
,
続発性多汗症
,
発汗検査
,
ヨードデンプン法
pp.235-238
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003103
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43歳,男性。15年前から暑いときや入浴後に右頸部の一部分に発赤が出現し,その部分に一致して多汗を認めていた。右頰部から頸部にかけて不規則な淡い紅斑を認めた。紅斑部分から生検を行い,組織学的検査で真皮内にエクリン分泌腺,汗管の増殖を認めた。汗腺以外の間葉系成分はみられなかったことから,高橋らの分類による単純型エクリン母斑と考えた。定性的発汗テスト測定法であるヨードデンプン法(ミノール法)で,皮疹の一部分が黒紫色に変化した。以上から自験例を続発性局所性多汗症を伴った単純型エクリン母斑と診断した。ミノール法は外来で簡便に行うことができ,発汗部位が陽性反応を示すことから局所性多汗症の診断に有用であった。
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