Japanese
English
症例
褐色調を呈した毛芽腫の1例
Trichoblastoma with brownish color change
小林 三佐子
1
,
菅原 京子
2
,
堀 直博
3
,
河野 通浩
4
,
都築 豊徳
5
,
渡辺 大輔
1
Misako KOBAYASHI
1
,
Kyoko SUGAWARA
2
,
Naohiro HORI
3
,
Michihiro KONO
4
,
Toyonori TSUZUKI
5
,
Daisuke WATANABE
1
1愛知医科大学,皮膚科学教室(主任:渡辺大輔教授)
2小牧市民病院,皮膚科
3同,形成外科
4秋田大学,皮膚科学教室
5愛知医科大学,病理学教室
キーワード:
毛芽腫
,
基底細胞癌
,
CK20
Keyword:
毛芽腫
,
基底細胞癌
,
CK20
pp.239-242
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003104
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
79歳,男性。4年前より右大腿部屈側に褐色調を呈する約4cm大の弾性硬の皮下腫瘤が出現した。皮膚生検では基底細胞癌との鑑別は困難であったが,腫瘤全摘での病理結果は,基底細胞様細胞が辺縁で胞巣構造,索状構造を示して増殖しており,表皮基底層ではメラニンの沈着がみられ,腫瘍胞巣間の間質には線維性結合織が増生しており,間質内にfibroepithelial unitを形成していた。腫瘍胞巣内に毛包への分化を示唆する所見がみられ,免疫染色でCK20が陽性であったため,毛芽腫と診断した。表面が褐色調を呈し,大腿に生じた例は比較的まれであるため報告する。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.