Japanese
English
症例報告
大陰唇に生じた超手拳大懸垂性のcellular angiofibromaの1例
A case of over fist-sized pedunculated cellular angiofibroma of the labia major
大原 裕士郎
1
,
中澤 遼
1
,
細本 宜志
1
,
磯貝 理恵子
1
,
山田 秀和
1
,
若狭 朋子
2
Yushiro OHARA
1
,
Ryou NAKAZAWA
1
,
Takashi HOSOMOTO
1
,
Rieko ISOGAI
1
,
Hidekazu YAMADA
1
,
Tomoko WAKASA
2
1近畿大学奈良病院皮膚科
2近畿大学奈良病院病理診断科
1Department of Dermatology, Kindai University Nara Hospital, Ikoma, Japan
2Department of Diagnotic Pathology, Kindai University Nara Hospital, Ikoma, Japan
キーワード:
cellular angiofibroma
,
angiomyofibroblastoma
,
deep(aggressive) angiomyxoma
,
外陰部表在性軟部腫瘍
,
CD34陽性
Keyword:
cellular angiofibroma
,
angiomyofibroblastoma
,
deep(aggressive) angiomyxoma
,
外陰部表在性軟部腫瘍
,
CD34陽性
pp.713-719
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206768
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要約 64歳,女性.13年前から右外陰部に大豆大の腫瘤を自覚していたが,無症状のため放置していた.最近増大傾向があり,当院を受診した.外陰部に直径15cm大の懸垂性腫瘤を認めた.MRIでは境界明瞭,辺縁は平滑でT2強調像で索状の低信号を伴う高信号を示し懸垂性の線維性腫瘍が疑われた.切除術を施行した.腫瘤は右大陰唇から発生していた.摘出標本では境界明瞭であり,拡張した小中血管を多数認め,線維芽細胞が増生していた.CD34,エストロゲン受容体は陽性,プロゲステロン受容体,デスミン,αSMAは陰性であった.自験例と臨床的に同じような懸垂性の外陰部発生の血管筋線維芽細胞腫や深在性(侵襲性)血管粘液腫が報告されている.これらの疾患との鑑別が必要であるが組織学的,免疫組織学的に困難なことが多い.自験例では腫瘍細胞の索状棚状配列がなく,核異型もないことから富細胞性血管線維腫と診断した.
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