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増刊号特集 最近のトピックス2014 Clinical Dermatology 2014
4.皮膚疾患治療のポイント
ボトックス®の局所多汗症への適応
The use of Botox for the treatment of primary focal hyperhidrosis
藤本 智子
1
,
横関 博雄
1
Tomoko FUJIMOTO
1
,
Hiroo YOKOZEKI
1
1東京医科歯科大学大学院皮膚科学分野
1Department of Dermatology, Tokyo Medical and Dental University, Tokyo, Japan
キーワード:
ボトックス®
,
BT-A
,
原発性局所多汗症
,
診療ガイドライン
,
講習・実技セミナー
Keyword:
ボトックス®
,
BT-A
,
原発性局所多汗症
,
診療ガイドライン
,
講習・実技セミナー
pp.117-121
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103982
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要約 原発性局所多汗症に対してA型ボツリヌス毒素製剤(BT-A)であるボトックス®が,2012年11月より重度の原発性腋窩多汗症に対して保険診療で投与可能になった.その有効性は国内外の数々のエビデンスレベルの高い試験で確認されており,効果持続期間は約4~9か月と長期にわたる.しかし,投与症例の適応については重症度を見極め,第一選択肢の塩化アルミニウム溶液の外用でのコントロールが困難な症例に対して施行することが求められる.一方,原発性掌蹠多汗症に対してのBT-Aの保険診療は認められておらず,製剤の入手は輸入代行業者を通じて医師が購入する必要がある.保険診療の認可がない理由として,重症度に応じた必要投与量の見解が十分でないことや,投与時の疼痛が挙げられる.そのため,BT-A投与のタイミングや適応については患者に対して個別に検討が必要である.最後に本邦でのボトックス®の使用については承認条件として,該当する適応疾患の講習・実技セミナーを受けた医師にのみ処方が認められている.
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