Japanese
English
症例報告
多発性皮膚線維腫の1例
A case of multiple dermatofibromas
神戸 有希
1
,
今 淳
1
,
間山 淳
1
,
熊野 高行
1
,
佐々木 千秋
1
,
玉井 克人
1
,
鎌田 義正
2
,
橋本 功
1
Yuki KAMBE
1
,
Atsushi KON
1
,
Jun MAYAMA
1
,
Takayuki KUMANO
1
,
Chiaki SASAKI
1
,
Katsuto TAMAI
1
,
Yoshimasa KAMATA
2
,
Isao HASHIMOTO
1
1弘前大学医学部皮膚科学教室
2弘前大学医学部病理部
1Department of Dermatology, Hirosaki University School of Medicine
2Pathology Division, Hirosaki University Hospital
キーワード:
皮膚線維腫
,
多発性皮膚線維腫
,
開腹術
,
糖尿病
,
胆嚢ポリープ
Keyword:
皮膚線維腫
,
多発性皮膚線維腫
,
開腹術
,
糖尿病
,
胆嚢ポリープ
pp.360-362
発行日 2002年4月1日
Published Date 2002/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903906
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47歳,女性.1998年1月に慢性胆嚢炎および胆嚢ポリープによる開腹術を施行され,その際,軽度の肝機能障害および軽度の糖尿病を指摘された.同年7月頃から開腹術の術創周囲に暗赤色調,ドーム状にやや隆起する柔らかな丘疹および結節が多数出現した.徐々に体幹前面全体にもみられるようになり,55個を数えた.病理組織学的には真皮上層から中層にかけて組織球様細胞および線維芽細胞様細胞の増生がみられ,以上から自験例を多発性皮膚線維腫と診断した.本症は自己免疫性疾患や免疫異常のほか,さまざまな疾患および病態と合併することが多い.自験例では最初,術創周囲に皮疹が限局していたことから,皮疹出現には開腹術操作による刺激あるいは創閉鎖による何らかの免疫学的機序の関与を考えた.
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