Japanese
English
症例
頸部に生じた皮膚原発粘表皮癌の1例
Primary cutaneous mucoepidermoid carcinoma of the neck
磯貝 理恵子
1
,
細本 宜志
1
,
山田 秀和
1
,
若狭 朋子
2
Rieko ISOGAI
1
,
Takashi HOSOMOTO
1
,
Hidekazu YAMADA
1
,
Tomoko WAKASA
2
1近畿大学奈良病院,皮膚科(主任:山田秀和教授)
2同,病理診断科
キーワード:
primary cutaneous mucoepidermoid carcinoma
,
皮膚原発粘表皮癌
,
adenosquamous cell carcinoma
,
p63染色
Keyword:
primary cutaneous mucoepidermoid carcinoma
,
皮膚原発粘表皮癌
,
adenosquamous cell carcinoma
,
p63染色
pp.1947-1950
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002965
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70歳,男性。2カ月前から左側頸部に径5mm大の境界明瞭な淡紅色腫瘤が出現した。切除標本で大型囊胞と充実性増殖がみられた。細胞間橋のある扁平上皮と粘液を有した粘液細胞と中間細胞を認め,粘表皮癌と考えた。唾液腺病変からの転移を疑い超音波検査,CT検査を施行したが病変部は認めず,p63染色が陽性であることから皮膚原発粘表皮癌と診断した。本症の臨床像はさまざまであるが,特徴的な病理・免疫染色から診断が可能である。組織学的結果から自験例は低悪性度と判断した。Adenosquamous cell carcinomaと同義とされたことがあるが,転移や局所再発が多く,予後は異なることから,鑑別が必要である。
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