Japanese
English
症例
抗トポイソメラーゼⅠ抗体陽性全身性強皮症に合併した乳房外Paget病の1例
Extramammary Paget’s disease in a patient with anti-topoisomerase 1 antibody-positive systemic sclerosis
江口 杏子
1
,
紺野 隆之
1
,
荒木 勇太
1
,
中野 祥子
1
,
熊谷 恒良
2
,
鈴木 民夫
1
Kyoko EGUCHI
1
,
Takayuki KONNO
1
,
Yuta ARAKI
1
,
Shoko NAKANO
1
,
Tsuneyoshi KUMAGAI
2
,
Tamio SUZUKI
1
1山形大学医学部,皮膚科学講座(主任:鈴木民夫教授)
2山形県立中央病院,皮膚科
キーワード:
乳房外Paget病
,
抗トポイソメラーゼⅠ抗体
,
全身性強皮症
Keyword:
乳房外Paget病
,
抗トポイソメラーゼⅠ抗体
,
全身性強皮症
pp.1938-1941
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002963
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60歳,男性。42歳時に全身性強皮症と診断され,プレドニゾロンを内服開始し,2年前から間質性肺炎のため在宅酸素療法を行っていた。半年前に陰囊左側の紅斑が出現し,前医での生検にて乳房外Paget病と診断された。陰囊左側に白色~淡紅色の不整形局面があり,病理所見では表皮内に胞体の明るい腫瘍細胞の増生を認め,局所麻酔下に切除を行った。全身性強皮症,特に抗RNAポリメラーゼⅢ抗体陽性例では,悪性腫瘍の合併率が高い。自験例は抗トポイソメラーゼⅠ抗体陽性の全身性強皮症であったが,乳房外Paget病を合併し,後に肺癌も合併した。全身性強皮症の治療による免疫抑制状態や全身性強皮症自体の免疫異常が悪性腫瘍発症の誘因となる可能性が考えられた。
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