Japanese
English
症例報告
毛孔性紅色粃糠疹の1例
A case of pityriasis rubra pilaris
崎山 とも
1
,
種本 紗枝
1
,
布袋 祐子
1
Tomo SAKIYAMA
1
,
Sae TANEMOTO
1
,
Yuko FUTEI
1
1荻窪病院皮膚科
1Division of Dermatology, Ogikubo Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
毛孔性紅色粃糠疹
,
尋常性乾癬
,
爪変形
,
エトレチナート
,
シクロスポリン
Keyword:
毛孔性紅色粃糠疹
,
尋常性乾癬
,
爪変形
,
エトレチナート
,
シクロスポリン
pp.115-120
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204299
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要約 22歳,女性.5か月前より掌蹠に掻痒を伴う皮疹が出現した.ステロイド内服,外用で軽快していたが,内服中止後に全身へ拡大し,当科を受診した.初診時,掌蹠に潮紅と角化を認め,その後軀幹,四肢に鱗屑を伴う紅斑と紅色小丘疹が多発してきた.手爪甲には横線を認めた.病理組織所見は角栓と不全角化,正角化が交互となる過角化,表皮突起幅の拡大を認め,毛孔性紅色粃糠疹に合致していた.一方で,一部に角層内好中球浸潤と顆粒層の部分的な肥厚と消失を繰り返し認め,尋常性乾癬との鑑別を要した.シクロスポリン内服にて皮疹は軽快傾向にある.毛孔性紅色粃糠疹は完成した臨床像では診断が容易だが,そこに至るまで多彩な像を呈することが多い.また尋常性乾癬と共通した病理組織所見がみられることがある.
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