Japanese
English
症例
上咽頭癌の治療により寛解に至った皮膚筋炎の1例
Dermatomyositis ameliorated after a successful treatment for upper pharyngeal cancer
小林 友紀
1
,
本間 大
2
,
堀 仁子
1
,
高原 幹
3
,
山本 明美
1
Yuki KOBAYASHI
1
,
Masaru HONMA
2
,
Masako MINAMI-HORI
1
,
Miki TAKAHARA
3
,
Akemi ISHIDA-YAMAMOTO
1
1旭川医科大学,皮膚科学講座(主任:山本明美教授)
2同,国際医療支援センター
3同,耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座
キーワード:
悪性腫瘍
,
頭頸部腫瘍
,
抗U1-RNP抗体
,
腫瘍随伴症候群
,
デルマドローム
Keyword:
悪性腫瘍
,
頭頸部腫瘍
,
抗U1-RNP抗体
,
腫瘍随伴症候群
,
デルマドローム
pp.1399-1403
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002795
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27歳,男性。初診の2カ月前より左頸部の腫瘤を自覚し,近医耳鼻科で上咽頭癌と診断された。同時期より手背,指関節部,鼻背,鼻翼周囲に紅色の皮疹が出現し,上咽頭癌に併発した皮膚筋炎と診断した。放射線化学療法により上咽頭癌病変が消失し,これに伴い皮膚筋炎症状は改善,抗U1-RNP抗体価も低下した。なお,寛解期に実施した自己抗体検査では,抗TIF1-γ抗体が陽性であった。診断から5年を超え,上咽頭癌に再発はなく,皮膚筋炎も寛解を維持している。自験例のような悪性腫瘍合併皮膚筋炎では,悪性腫瘍の治療奏効性が皮膚筋炎の改善と関連するため,自己抗体の推移が皮膚筋炎の治療効果の予測に有用である。
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