Japanese
English
特集 肉芽腫症
小児の下腿に多発した再発性皮下型環状肉芽腫の1例
Recurrent multiple subcutaneous granuloma annulare on the lower leg of a child
金谷 悠司
1
,
宮川 史
1
,
正畠 千夏
1
,
小川 浩平
1
,
浅田 秀夫
1
Yushi KANATANI
1
,
Fumi MIYAGAWA
1
,
Chinatsu SHOBATAKE
1
,
Kohei OGAWA
1
,
Hideo ASADA
1
1奈良県立医科大学,皮膚科学教室(主任:浅田秀夫教授)
キーワード:
環状肉芽腫
,
皮下腫瘤
,
小児
Keyword:
環状肉芽腫
,
皮下腫瘤
,
小児
pp.1350-1354
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002783
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5歳,女児。X年7月初旬,左下腿前面の皮下腫瘤を主訴に前医を受診した。増大傾向を認め,X年9月に当科を紹介受診した。腫瘤部の病理組織検査では線維性の間質を背景にCD68陽性の組織球が柵状に配列し,alcian blue染色ではムチンの沈着は認めなかった。病変は生検の2カ月後に縮小し,以後通院が途絶えたが,生検の10カ月後,左下腿に再度同様の皮下腫瘤が出現し当科を再診した。再度生検したところ,前回同様の組織所見だった。生検1週間後に結節は消失した。皮下型環状肉芽腫の多くは定型疹を伴わず,臨床所見のみでは診断が困難なことが多い。小児に単発ないし多発する皮下結節を認めた場合は,鑑別疾患のひとつとしてあげる必要がある。
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