Japanese
English
症例報告
小児の手に多発した皮下型環状肉芽腫の1例
A case of multiple subcutaneous granuloma annulare on the hands of a child
丸田 康夫
1
,
阿部 俊文
2
,
大畑 千佳
1
,
名嘉眞 武国
1
Yasuo MARUTA
1
,
Toshifumi ABE
2
,
Chika OHATA
1
,
Takekuni NAKAMA
1
1久留米大学医学部皮膚科学教室
2聖マリア病院皮膚科
1Department of Dermatology, Kurume University School of Medicine, Kurume, Japan
2Division of Dermatology, St. Mary' Hospital, Fukuoka, Japan
キーワード:
環状肉芽腫
,
皮下型
,
手掌
,
小児
Keyword:
環状肉芽腫
,
皮下型
,
手掌
,
小児
pp.123-127
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204659
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要約 1歳10か月,女児.初診の2か月前に両手掌に皮下結節が出現し,徐々に増大し,多発性となり,把握時の疼痛も伴ってきたため,受診した.右手掌に2.5cm大,右拇指に2cm大,右中指に2cm大,左手掌に2cm大の弾性硬で可動性良好な皮下結節を触知した.生検皮膚病理組織像では,皮下脂肪組織内にアルシアンブルー染色陽性のムチン沈着を伴う変性物質とそれを取り囲むようにCD68染色陽性の組織球の浸潤を認め,柵状肉芽腫の像を呈していたため,両手に生じた多発性の皮下型環状肉芽腫と診断した.特に治療は行わず,経過観察のみで自然消退した.環状肉芽腫の中で皮下型は比較的稀であるが,その中でも手掌に生じる例は特に稀である.
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