Japanese
English
症例報告
小児に生じた皮下型環状肉芽腫の1例
A case of granuloma annulare in childhood
長縄 真帆
1
,
早川 彰紀
1
,
柴田 章貴
1
,
満間 照之
1
Maho NAGANAWA
1
,
Akinori HAYAKAWA
1
,
Akitaka SHIBATA
1
,
Teruyuki MITSUMA
1
1一宮市立市民病院皮膚科
1Division of Dermatology, Ichinomiya Municipal Hospital, Ichinomiya, Japan
キーワード:
環状肉芽腫
,
小児
,
皮下型
Keyword:
環状肉芽腫
,
小児
,
皮下型
pp.947-949
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200034
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 3歳,男児.初診6か月前より後頭部に可動性ある複数の皮下結節が出現したため当科を受診した.初診時,後頭部に可動性のある小指頭大までの皮下結節を数か所認めた.血液検査では異常はなく,頭部CTにて後頭部皮下に孤立性病変を認めた.生検による病理組織診断では,軽度の炎症所見を認めるのみで確定診断には至らなかった.経過観察中に結節が5個までに増え,痛みを伴ってきたため,家族の希望もありすべての結節を全身麻酔下に摘出した.全摘標本の病理組織診断では,真皮に膠原線維の類壊死とそれを取り囲むように組織球とリンパ球が浸潤し柵状に配列し浸潤しており,皮下型環状肉芽腫と診断した.その後,再発を認めない.皮下型環状肉芽腫は臨床像からの診断が困難であり,環状疹を伴わないことも半数以上あり,確定診断には病理組織学的診断が必要であった.当疾患は小児に多いため,小児に皮下結節が生じた際には環状肉芽腫も念頭に置く必要がある.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.