Japanese
English
症例
著明な顔面・口腔内病変から診断し得た多発性骨髄腫に伴う全身性アミロイドーシスの1例
Systemic amyloidosis presenting with marked cutaneous lesions on the face and the oral mucosa associated with multiple myeloma
大桑 槙子
1
,
髙山 恵律子
1
,
恒光 綾子
2
,
岡本 雅司
3
,
瀬戸 英伸
1
Makiko OKUWA
1
,
Eriko TAKAYAMA
1
,
Ayako TSUNEMITSU
2
,
Masashi OKAMOTO
3
,
Hidenobu SETO
1
1愛仁会高槻病院,皮膚科(主任:瀬戸英伸部長)
2同,総合内科
3同,血液内科
キーワード:
アミロイドーシス
,
多発性骨髄腫
,
丘疹
,
紫斑
,
巨舌
Keyword:
アミロイドーシス
,
多発性骨髄腫
,
丘疹
,
紫斑
,
巨舌
pp.1293-1296
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002753
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71歳,男性。初診4カ月前から手指のしびれや全身倦怠感を,同1週間前から急増する皮疹を自覚した。眼瞼,鼻唇溝,口囲,耳後部に常色や暗赤色の光沢を有する丘疹が集簇し,巨舌と口腔内の多発性丘疹・結節も認めた。鼻唇溝部丘疹の病理組織検査で真皮内にアミロイド沈着があり,血中および尿中Bence-Jones型M蛋白と骨髄にクローナルな形質細胞増加を認め,多発性骨髄腫に伴うAL型全身性アミロイドーシスと診断した。舌病変,多発性骨髄腫,心不全症状といった複数の予後不良因子を有し,初診2カ月後に死亡する急激な経過をたどった。アミロイド沈着が進むと臓器障害は重篤となる。皮疹の特徴を認識し早期診断に努めることが重要と考えた。
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