Japanese
English
原著
多発性骨髄腫に伴う全身性アミロイドーシス
SYSTEMIC AMYLOIDOSIS ASSOCIATED WITH MULTIPLE MYELOMA
喜多野 征夫
1
,
遠藤 秀彦
1
Yukio KITANO
1
,
Hidehiko ENDO
1
1大阪大学医学部皮膚科学教室
1Depament of Dermatology, Osaka Univeity School of Medicine
pp.621-626
発行日 1977年8月1日
Published Date 1977/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201775
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多発性骨髄腫に伴う全身性アミロイドーシスの1例を報告した.本症例は関節痛を初発症状とし,その経過中に丘疹,腫瘤,巨大舌,出血斑,強皮症様皮膚硬化と多彩な皮膚症状が現われた.尿中に多量の蛋白が排出され,Bence-Jones蛋白陽性で,M成分が認められ,そのM成分はλ—light chainのdimerであつた.骨髄穿刺によつて骨髄腫が証明された.皮膚の丘疹と舌の腫瘤に多量のアミロイドの沈着を認めた.アミロイドはcongo red染色,thioflavin T染色と電顕によつて同定された.全身性アミロイドーシスの皮膚症状と本邦報告例について若干の文献的考察を行つた.
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