Japanese
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特集 神経櫛起源細胞性腫瘍
神経芽腫の皮膚転移の1例
Skin metastasis of neuroblastoma
松村 奈津子
1
,
山本 俊幸
1
,
田崎 和洋
2
,
北條 洋
2
Natsuko MATSUMURA
1
,
Toshiyuki YAMAMOTO
1
,
Kazuhiro TASAKI
2
,
Hiroshi HOJYO
2
1福島県立医科大学,皮膚科学講座(主任:山本俊幸教授)
2同,病理病態診断学講座
キーワード:
神経芽腫
,
皮膚転移
Keyword:
神経芽腫
,
皮膚転移
pp.613-615
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002536
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1歳,男児。生後4カ月時に腹部に巨大な皮下腫瘤と右上腕および左大腿部の皮下結節にて発症した。1歳時に腫瘍摘出術を施行され,左副腎原発神経芽腫(病期Ⅳs)と左大腿部皮膚転移と診断された。その後10年間寛解状態であったが,右上腕皮下結節は残存したため当科で摘出術を施行した。病理組織学的には,分化成熟傾向にある神経節細胞腫であった。免疫組織染色では,神経成長因子が弱陽性で,神経成長因子の高親和性受容体であるtropomyosin receptor kinase(TrkA)を強く発現していた。乳幼児の皮下結節は神経芽腫の可能性も考慮する必要があり,外科的切除も選択肢のひとつとなると考えられた。
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