Japanese
English
症例報告
放射線単独療法が奏効したMerkel細胞癌
A case of Merkel cell carcinoma successfully treated with radiation monotherapy
中村 妙子
1
,
橋本 真一
1
,
加藤 保信
1
,
古川 裕利
1
,
金子 史男
1
Taeko NAKAMURA
1
,
Shinichi HASHIMOTO
1
,
Hironobu KATO
1
,
Hirotoshi FURUKAWA
1
,
Fumio KANEKO
1
1福島県立医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Fukushima Medical University School of Medicine
キーワード:
Merkel細胞癌
,
放射線単独療法
Keyword:
Merkel細胞癌
,
放射線単独療法
pp.1319-1321
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100364
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要約
83歳,女性.3年前から右大腿部に腫瘤が出現した.徐々に増大し,出血するようになった.当院受診時,右大腿部に大腿筋層に接する,65×60×30mm大の紅色腫瘤および鼠径リンパ節腫脹を認めた.腫瘤の生検にて,真皮内にCK20,NSE陽性の腫瘍細胞が認められ,Merkel細胞癌と診断した.高血圧,糖尿病,3枝末梢狭窄を伴う心筋梗塞の既往があり,手術は困難であったため,放射線単独療法を施行した.総線量X線40Gy,電子線20Gyにて,腫瘍は臨床的にほぼ消失し,病理組織学的に腫瘍細胞は認めなかった.リンパ節も縮小し,その後再発はみられない.合併症が多く,手術困難な高齢者のMerkel細胞癌に対して,放射線単独療法は治療の侵襲が少なく,有効であると考えた.
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