Japanese
English
症例報告
若年発症の落葉状天疱瘡の2例
Two cases of early-onset pemphigus foliaceus
江川 貞恵
1,2
,
大谷 朋之
1
,
菊地 克子
1
,
奥山 隆平
1
,
相場 節也
1
Teie EGAWA
1,2
,
Tomoyuki OHTANI
1
,
Katsuko KIKUCHI
1
,
Ryuhei OKUYAMA
1
,
Setsuya AIBA
1
1東北大学大学院医学系研究科神経・感覚器病態学皮膚科学講座
2東北労災病院皮膚科
1Department of Dermatology,Tohoku University Graduate School of Medicine,Sendai,Japan
2Division of Dermatology,Tohoku Rosai Hospital,Sendai,Japan
キーワード:
落葉状天疱瘡
,
プレドニゾロン
,
抗デスモグレイン(dsg)1抗体
Keyword:
落葉状天疱瘡
,
プレドニゾロン
,
抗デスモグレイン(dsg)1抗体
pp.646-649
発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102680
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要約 症例1:17歳,男性.2008年秋頃より体幹に皮疹が出現し,拡大したため,当科を受診した.ほぼ全身にびらんや鱗屑を伴う紅斑を多数認めた.病理組織所見と蛍光抗体間接法の結果,および抗デスモグレイン(Dsg)1抗体が1,788であったことより,落葉状天疱瘡(PF)と診断した.プレドニゾロン(PSL)40mg/日(0.63mg/kg/日)内服を開始し,皮疹の著明な軽快がみられた.症例2:16歳,女性.2005年8月頃より頭部,体幹,四肢に水疱やびらんを伴う紅斑が出現し,近医皮膚科で生検と蛍光抗体直接法を施行され,PFと診断された.PSL40mg/日(0.66mg/kg/日)の内服を開始され,効果が不十分であったため,ステロイドパルス療法を施行されたが,皮疹の改善傾向に乏しく,当科を紹介された.当科初診時の抗Dsg1抗体は1,760であった.PSL40mg/日(0.66mg/kg/日)とシクロスポリン(CyA)200mg/日(3.3mg/kg/日)の内服を開始し,皮疹が著明に軽快した.
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