Japanese
English
症例
D-ペニシラミン投与歴のあるWilson病患者に生じた蛇行性穿孔性弾力線維症
Elastosis Perforans Serpiginosa Associated with Wilson Disease Previously Treated with D-penicillamine
菅原 まどか
1
,
竹中 祐子
1
,
石黒 直子
1
Madoka SUGAWARA
1
,
Yuko TAKENAKA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
1東京女子医科大学,皮膚科学教室(主任:石黒直子教授)
キーワード:
蛇行性穿孔性弾力線維症
,
Wilson病
,
慢性腎不全
,
D-ペニシラミン
Keyword:
蛇行性穿孔性弾力線維症
,
Wilson病
,
慢性腎不全
,
D-ペニシラミン
pp.1713-1716
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002255
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29歳,女性。Wilson病で15年間のD-ペニシラミン内服歴あり。投与終了から約7年後に蛇行性穿孔性弾力線維症を発症した。進行する慢性腎不全を併発している。初診時,前頸部左側に,辺縁に紅色結節が連なり堤防状に隆起した径15mm大の局面があり,右側には径4mm大の紅褐色結節がみられた。紅色結節部で病理組織学的に,変性した弾性線維の経表皮排出像を認め,確定診断に至った。全摘出術を施行後も頸部に結節の新生が続いている。長期のD-ペニシラミン投与による変性の残存に加え,原疾患による慢性腎不全の進行や,紫外線,摩擦などの繰り返す外的刺激により弾性線維の変性が助長され,経表皮排出が持続していると推測した。
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