Japanese
English
症例
発症から20年を経たDigital Papillary Adenocarcinomaの1例
Digital Papillary Adenocarcinoma without Metastasis for 20 Years
東海林 怜
1
,
能登 舞
1
,
山田 雅之
1
,
工藤 信
2
,
河野 通浩
1
Rei SHOJI
1
,
Mai NOTO
1
,
Masayuki YAMADA
1
,
Shin KUDO
2
,
Michihiro KONO
1
1秋田大学大学院医学系研究科,皮膚科学・形成外科学講座(主任:河野通浩教授)
2信クリニック,能代市
キーワード:
digital papillary adenocarcinoma
,
遠隔転移
,
扁平上皮化生
Keyword:
digital papillary adenocarcinoma
,
遠隔転移
,
扁平上皮化生
pp.1591-1594
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002215
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
38歳,女性。約20年前より左環指に角化性丘疹があった。近医での冷凍凝固療法にて消退せず,前医で切除された。病理組織学的に,管腔内に軽度の核異型を有する腫瘍細胞が乳頭状に増殖した囊腫と腺管構造がみられ,扁平上皮化生も目立った。管腔内側の細胞はCEA陽性であった。Digital papillary adenocarcinomaと診断し,手術瘢痕から6mm離して拡大切除した。本腫瘍は汗腺由来のまれな皮膚悪性腫瘍であり,局所再発やリンパ節転移,遠隔転移が多く,早期に十分な広範囲切除を行うことが勧められている。自験例は発症から診断までの期間が本邦最長の20年であったが,遠隔転移は認められなかった。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.