Japanese
English
症例
右示指に生じたDigital Papillary Adenocarcinomaの1例
Digital Papillary Adenocarcinoma of the Right Index Finger
末岡 愛実
1
,
北野 文朗
1
,
森本 謙一
1
,
西阪 隆
2
Manami SUEOKA
1
,
Fumiaki KITANO
1
,
Kenichi MORIMOTO
1
,
Takashi NISHIZAKA
2
1県立広島病院,皮膚科(主任:森本謙一部長)
2同,臨床研究検査科,部長
キーワード:
digital papillary adenocarcinoma
,
皮膚付属器悪性腫瘍
Keyword:
digital papillary adenocarcinoma
,
皮膚付属器悪性腫瘍
pp.1546-1549
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001594
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39歳,男性。半年前より右示指末節尺側に皮下腫瘍が出現した。手術を行い,被膜に包まれた10mm大の腫瘍を摘出した。腫瘍細胞は立方状・多角形で囊腫壁内に分葉状に増殖していた。乳頭状構造や管腔構造を呈している部分もあり,核分裂像が散見された。以上の所見よりdigital papillary adenocarcinomaと診断した。前回切除部位から6mm離して拡大切除し,全層植皮術を施行した。術後10カ月の時点で再発・転移はみられない。Digital papillary adenocarcinomaは術後の局所再発率が高く,遠隔転移による死亡例も報告されている。診断・治療の遅れが予後に影響を及ぼす可能性があり,指趾の皮下腫瘍をみた場合は鑑別疾患のひとつとして本疾患も念頭に置くべきである。
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