Japanese
English
特集 角化症・炎症性角化症
環状扁平苔癬の2例
Two Cases of Lichen Planus Annularis
大原 香子
1
,
角田 孝彦
2
Kyoko OHARA
1
,
Takahiko TSUNODA
2
1大原医院,寒河江市
2山形市立病院済生館,皮膚科
キーワード:
環状扁平苔癬
,
薬剤性
,
外的刺激
Keyword:
環状扁平苔癬
,
薬剤性
,
外的刺激
pp.1547-1551
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002204
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81歳女性と86歳女性の体幹,鼠径部を主とする部位の中心治癒傾向,融合傾向のある環状紅斑で病理組織学的に扁平苔癬と診断した。環状扁平苔癬は,扁平苔癬全体の数%のまれな疾患である。2001年からの本邦報告46例では男女差はなく,平均年齢は63.4歳,好発部位は体幹と下肢で,片側分布を2割弱認めた。環状扁平苔癬の原因はいまだ不明だが,46例中自験例2例を含む9例が女性の乳房下や腋窩,鼠径部,下腹部などの間擦部位で,外的な刺激や汗の関与を疑わせた。1例はグルコサミン内服を中止し,1例は外的刺激を避け,2例ともにステロイド軟膏外用で軽快した。
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