Japanese
English
特集 角化症・炎症性角化症
環状扁平苔癬の1例
Annular Lichen Planus
赤川 舞
1
,
藤井 麻美
1
,
川瀬 香奈
1
,
川村 美保
1
,
周 円
1
,
小林 一博
1
,
宮崎 龍彦
2
,
清島 真理子
1
Mai AKAGAWA
1
,
Asami FUJII
1
,
Kana KAWASE
1
,
Miho KAWAMURA
1
,
En SHU
1
,
Kazuhiro KOBAYASHI
1
,
Tatsuhiko MIYAZAKI
2
,
Mariko SEISHIMA
1
1岐阜大学,皮膚科(主任:清島真理子教授)
2同,病理診断科
キーワード:
環状扁平苔癬
,
膠原線維
,
弾性線維
Keyword:
環状扁平苔癬
,
膠原線維
,
弾性線維
pp.54-57
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001757
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81歳,男性。4カ月前より右大腿前面に環状の紅斑が出現した。右大腿に28×18mmの環状紅斑があり,表面に鱗屑を伴った。組織学的に表皮肥厚,basket weave状の角質肥厚,リンパ球主体の帯状細胞浸潤がみられた。臨床所見と組織像から環状扁平苔癬atrophic annular型と診断した。免疫染色で辺縁紅斑部ではCD4陽性T細胞の浸潤が優位であり,中央部ではT細胞,樹状細胞の減少が観察された。また中央萎縮部の真皮浅層から中層に膠原線維の変性と弾性線維の減少がみられた。辺縁紅斑では著明な炎症変化があるが,中央萎縮部では終息し,膠原線維の変性,弾性線維の減少も相まって臨床的に萎縮を呈すると考えられた。
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