Japanese
English
症例
急激な体重増加が誘因と考えられた融合性細網状乳頭腫症の1例
Confluent and reticulated papillomatosis presumed to be triggered by rapid weight gain
二ツ谷 剛俊
1
,
西部 明子
1
,
望月 隆
1
,
清水 晶
1
,
金原 拓郎
2
Taketoshi FUTATSUYA
1
,
Akiko NISHIBU
1
,
Takashi MOCHIZUKI
1
,
Akira SHIMIZU
1
,
Takuro KINBARA
2
1金沢医科大学,皮膚科学講座(主任:清水 晶教授)
2金原皮膚科医院,石川県河北郡
キーワード:
融合性細網状乳頭腫症
,
体重増加
,
肥満
,
ミノサイクリン塩酸塩
Keyword:
融合性細網状乳頭腫症
,
体重増加
,
肥満
,
ミノサイクリン塩酸塩
pp.1079-1083
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003339
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23歳,男性。初診2年前より体幹と上肢に自覚症状のない皮疹を認めていた。皮疹出現前に約18kgの急激な体重増加があった。夏季になり,皮疹が増悪したため当科を受診した。初診時,頸部,前胸部,両上肢にわずかに浸潤と鱗屑を伴う紅褐色斑を認め,辺縁では網目状を呈した。病理組織学的に,過角化と乳頭状の表皮を認め,融合性細網状乳頭腫症と診断した。ミノサイクリン塩酸塩内服が著効し,中止後も再燃なく経過している。自験例は急激な体重増加が本症の発症に関与したと考えられた症例である。体重増加や肥満に伴い自覚症状のない網目状の皮疹を認めた場合には融合性細網状乳頭腫症を考慮するべきである。
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