Japanese
English
症例報告
ミノサイクリンが奏効した融合性細網状乳頭腫症
Successful treatment of confluent and reticulated papillomatosis with minocycline
大嶋 美紀子
1
,
早川 和人
1
,
塩原 哲夫
1
Mikiko OSHIMA
1
,
Kazuhito HAYAKAWA
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
融合性細網状乳頭腫症
,
ミノサイクリン
,
Pityrosporum orbiculare
Keyword:
融合性細網状乳頭腫症
,
ミノサイクリン
,
Pityrosporum orbiculare
pp.238-240
発行日 1997年3月1日
Published Date 1997/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902120
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融合性細網状乳頭腫症の1例にミノサイクリンの投与を行い,著効が得られたので報告した.症例は15歳男子で1年前から発症,初診時躯幹正中,頸部を中心として広範囲に丘疹,色素沈着が多発融合し細網状を呈した.組織学的には過角化,乳頭腫症,basal melanosisが認められ,融合性細網状乳頭腫症と診断した.治療として尿素軟膏,ビフォナゾールクリームを使用したが無効であり,ミノサイクリン100mg/日を投与したところ,3週間後に皮疹は著明に軽快した.投与中止5か月後に再発を認めたため100mg/日の内服を再開したところ,2週間後にほぼ消退した.短期間の投与で効果が得られること,副作用も比較的少ないことからミノサイクリンは本症の治療に試みられるべき薬剤と考えた.
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