Japanese
English
症例
痔疾外用薬に含まれる複数の成分による接触皮膚炎症候群の1例
Allergic Contact Dermatitis Syndrome due to Antihemorrhoidal Ointments Showing Concomitant Sensitization to Three Different Components
田杭 真帆
1
,
葉山 惟大
1
,
藤田 英樹
1
,
照井 正
1
Maho TAGUI
1
,
Koremasa HAYAMA
1
,
Hideki FUJITA
1
,
Tadashi TERUI
1
1日本大学医学部皮膚科学系,皮膚科学分野
キーワード:
接触皮膚炎症候群
,
ジブカイン塩酸塩
,
フェニレフリン塩酸塩
,
ジフェンヒドラミン塩酸塩
,
痔疾外用薬
Keyword:
接触皮膚炎症候群
,
ジブカイン塩酸塩
,
フェニレフリン塩酸塩
,
ジフェンヒドラミン塩酸塩
,
痔疾外用薬
pp.1071-1076
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002051
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47歳,男性。初診9日前に痔に対して市販の痔疾治療薬を外用したところ,同日から肛門周囲に瘙痒感を伴う紅斑が出現し,その後体幹・四肢に皮疹が拡大した。近医で強力レスタミンコーチゾンコーワ軟膏に外用薬を変更したところ,皮疹はさらに増悪し,発熱と顔面の腫脹も出現したため当科を受診した。診察時,体幹・四肢に15mm大までの紅斑・水疱が多発し,肛門周囲ではびらん局面を形成していた。皮疹軽快後に行った成分パッチテストの結果,フェニレフリン塩酸塩,ジブカイン塩酸塩,ジフェンヒドラミン塩酸塩による接触皮膚炎症候群と診断した。3剤感作に加え,被疑薬中止後も同種の成分を含む薬剤を使用し続けたことが重症化につながったと考えられる。
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