Japanese
English
症例報告
デュロテップ®パッチによる接触皮膚炎症候群の1例
A case of contact dermatitis syndrome due to transdermal fentanyl patch
薬師寺 直喜
1
,
藤山 幹子
2
,
渡部 裕子
3
,
白方 裕司
2
,
村上 信司
2
,
橋本 公二
2
,
佐山 浩二
2
Naoki YAKUSHIJI
1
,
Mikiko TOHYAMA
2
,
Yuko WATANABE
3
,
Yuji SHIRAKATA
2
,
Shinji MURAKAMI
2
,
Koji HASHIMOTO
2
,
Koji SAYAMA
2
1市立宇和島病院皮膚科
2愛媛大学大学院医学系研究科感覚皮膚医学
3わたなべ皮ふ科形成外科
1Division of Dermatology, Uwajima City Hospital, Uwajima, Japan
2Department of Dermatology, Ehime University Graduate School of Medicine, Toon, Japan
3Watanabe Skin & Plastic Surgery Clinic, Matsuyama, Japan
キーワード:
フェンタニル
,
デュロテップ®パッチ
,
経皮吸収
,
麻薬
,
接触皮膚炎症候群
Keyword:
フェンタニル
,
デュロテップ®パッチ
,
経皮吸収
,
麻薬
,
接触皮膚炎症候群
pp.12-16
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103507
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要約 60歳,男性.中咽頭癌の癌性疼痛に対し2004年4月よりデュロテップ®パッチ貼付を2.5mg量より開始した.4月下旬より同7.5mgパッチに増量して貼付を継続していたところ,貼付開始後45日目に体幹前面のパッチ貼付部に一致して紅斑が出現した.なお同パッチの貼付を継続していたところ,2日後には体幹,四肢に播種状に紅斑が出現した.同日より貼付を中止したが皮疹は消退せず,ベタメタゾン4mgの筋注を3日間,2mgを3日間施行し皮疹は軽快した.基剤パッチによるパッチテストを施行したが陰性だったため,自験例は主成分のフェンタニルによる接触皮膚炎症候群と診断した.デュロテップ®パッチでのアレルギー性接触皮膚炎および接触皮膚炎症候群はきわめて稀であると思われる.
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