Japanese
English
症例
子宮筋腫の合併を認めた多発性立毛筋平滑筋腫の1例
Multiple Piloleiomyomas with Uterine Leiomyomatosis
八木田 隼啓
1
,
足立 厚子
1
,
高井 佳恵
1
,
中谷 祥子
1
,
濵岡 大
1
,
井上 友介
1
,
堀川 達弥
2
,
久保 亮治
3
Toshihiro YAGITA
1
,
Atsuko ADACHI
1
,
Yoshie TAKAI
1
,
Shoko NAKATANI
1
,
Dai HAMAOKA
1
,
Yusuke INOUE
1
,
Tatsuya HORIKAWA
2
,
Akiharu KUBO
3
1兵庫県立加古川医療センター,皮膚科(主任:足立厚子部長)
2うえだ皮フ科クリニック,兵庫県加古郡
3慶應義塾大学医学部,皮膚科
キーワード:
多発性立毛筋性平滑筋腫
,
子宮筋腫
,
フマル酸ヒドラターゼ遺伝子変異
,
遺伝性平滑筋腫症—腎細胞癌症候群
,
列序性
Keyword:
多発性立毛筋性平滑筋腫
,
子宮筋腫
,
フマル酸ヒドラターゼ遺伝子変異
,
遺伝性平滑筋腫症—腎細胞癌症候群
,
列序性
pp.487-490
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001898
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61歳,女性。10歳代後半より,右前額部に発汗や寒冷などの刺激にて疼痛を伴う小豆大までのドーム状淡褐色結節が多発性に出現し,列序性に拡大した。20歳代前半より右頸部にも同様の結節が多発性に出現し,列序性に拡大してきた。病理所見では,真皮全層に好酸性の胞体を有する紡錐形細胞が増殖し,不規則に錯綜しており,免疫染色では,腫瘍細胞はデスミンとα-SMAが陽性で多発性立毛筋性平滑筋腫と診断した。患者は35歳時に子宮筋腫にて子宮摘出術の既往があり,遺伝性平滑筋腫症—腎細胞癌症候群が疑われ,腹部MRIを施行したが現時点では腎腫瘍はなかった。次世代シーケンス解析およびサンガー法にてフマル酸ヒドラターゼ遺伝子変異を検索したが,同定されなかった。しかし今後も経過観察が必要と考えた。
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