症例
多発性皮膚立毛筋性平滑筋腫の1例
白石 英馨
1
,
吉田 亜希
1
,
是枝 成美
1
,
岸 晶子
1
,
大原 國章
1
,
林 伸和
1
1虎の門病院,皮膚科(主任:林 伸和部長)
キーワード:
多発性立毛筋性平滑筋腫
,
multiple cutaneous and uterine leiomyomas
,
fumarate hydratase
,
遺伝子変異
Keyword:
多発性立毛筋性平滑筋腫
,
multiple cutaneous and uterine leiomyomas
,
fumarate hydratase
,
遺伝子変異
pp.1177-1180
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000092
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55歳,女性。躯幹・四肢に紅色〜褐色の有痛性結節が多発し,左前腕では集簇して局面となっていた。病理組織学的所見では,真皮浅層から脂肪組織にかけて,紡錘形細胞が束状に錯綜するように増生していた。異型や核分裂所見はない。腫瘍細胞はマッソン・トリクローム染色で紅色に,Elastica van Gieson染色で黄色に染まり,デスミン,ビメンチン,αSMA はすべて陽性を示した。両前腕の結節が集簇した局面の切除,分層植皮術により同部の疼痛は軽快した。多発性皮膚立毛筋性平滑筋腫はfumarate hydratase遺伝子に変異があった場合,腎癌の合併が報告されており,今後注意深く経過をみたい。
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