Japanese
English
症例報告
多発性立毛筋平滑筋腫の2例
Two cases of multiple piloleiomyoma
白水 加乃
1
,
津田 眞五
1
,
長治 順子
1
,
田中 克己
1
,
北村 尚久
1
,
宮里 稔
1
,
笹井 陽一郎
1
Kano SIROUZU
1
,
Shingo TSUDA
1
,
Junko NAKAJI
1
,
Katsumi TANAKA
1
,
Naohisa KITAMURA
1
,
Minoru MIYASATO
1
,
Yoichiro SASAI
1
1久留米大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kurume University School of Medicine
キーワード:
多発性立毛筋平滑筋腫
,
HHF−35
Keyword:
多発性立毛筋平滑筋腫
,
HHF−35
pp.1105-1108
発行日 1995年12月1日
Published Date 1995/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901723
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
右上腕から肩部に,暗赤色の有痛性小結節を集簇性に発症した68歳男性と47歳女性の多発性立毛筋平滑筋腫を報告した.病理組織学的検索では,HE染色で真皮内に淡紅色に染まる紡錘形で長円形の核を有し種々の方向に不規則に交錯する密な腫瘍線維束が認められた.これらはelas—tica-van Gieson染色で黄染し,Azan-Mallory染色で赤染した.抗ヒト筋線維アクチン・モノクローナル抗体(HHF−35)による免疫組織化学染色では,腫瘍線維束に一致して強い陽性所見が得られた.電顕的検索では,腫瘍構成細胞は細長い核と筋原線維よりなり,細胞膜内縁にはpinocytotic vesicleがよく発達し,外周には基底板がみられた.また1985年までの本邦報告例に,自験例までの症例を加えて統計的観察を行った.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.