Japanese
English
症例報告
多発性立毛筋性平滑筋腫の1例
A case of multiple piloleiomyoma
萩原 宏子
1
,
竹中 祐子
1
,
石黒 直子
1
,
川島 眞
1
Hiroko HAGIWARA
1
,
Yuko TAKENAKA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University,Tokyo,Japan
キーワード:
多発性立毛筋性平滑筋腫
,
皮膚平滑筋腫
,
エストロゲンレセプター
Keyword:
多発性立毛筋性平滑筋腫
,
皮膚平滑筋腫
,
エストロゲンレセプター
pp.331-334
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102256
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要約 30歳,女性.15歳頃より背部に淡紅色結節が出現した.徐々に背部,腰部に増数し,圧痛を伴った.家族内に同症はない.初診時,背部,腰部に大豆大までの常色ないし紅褐色調で弾性硬の結節が多発していた.病理組織像では,真皮全層に異型性のない紡錘形の腫瘍細胞からなる腫瘍塊を多数認めた.腫瘍細胞はMasson trichrome染色で赤染し,免疫組織学的にα-smooth muscle actin陽性,デスミン陽性,ビメンチン陽性を示し,平滑筋由来と考えた.エストロゲンレセプターの発現はなかった.以上より,多発性立毛筋性平滑筋腫と診断した.1924~2007年までに本邦で報告されている多発性立毛筋性平滑筋腫144例に関して検討した.20~30歳台と若年発症が多く,肩,胸・背部に好発する集簇性もしくは散在性の結節で,自発痛,圧痛を約20%で伴う.女79例中39例に子宮筋腫の合併を認めた.
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