Japanese
English
症例報告
シアナミドを原因薬剤とするtoxic epidermal necrolysis (TEN)型薬疹の1例
A case of toxic epidermal necrolysis (TEN) due to cyanamide
髙田 昌幸
1
,
谷岡 未樹
1
,
中東 恭子
1
,
松村 由美
1
,
是枝 哲
1
,
宮地 良樹
1
Masayuki TAKATA
1
,
Miki TANIOKA
1
,
Kyoko NAKAHIGASHI
1
,
Yumi MATSUMURA
1
,
Satoshi KORE-EDA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座
1Department of Dermatology, Kyoto University, Kyoto, Japan
キーワード:
TEN型薬疹
,
シアナミド
,
パッチテスト
Keyword:
TEN型薬疹
,
シアナミド
,
パッチテスト
pp.124-127
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101874
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要約 84歳,男性.アルコール依存症に対してシアナミドの内服治療中であった.シアナミド内服12日後に四肢に紅斑が出現したが,軽度であったため,放置していた.29日目から全身性に皮疹が出現し,内服開始から39日目には急速にびらん,表皮剝離が出現した.表皮壊死・紅斑部分は体表面積90%以上で,正常皮膚は足背部分のみであった.眼瞼結膜および口腔粘膜もびらんとなり,開口困難であった.TEN型薬疹と診断し,メチルプレドニゾロン1,000mg/日を2日間,免疫グロブリン2.5gを2日間投与した.その後,皮膚症状は後遺症を残さずに治癒した.完全に上皮化した後に施行したパッチテストにおいて,シアナミドが陽性であった.
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