Japanese
English
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Hallopeau氏稽留性化膿性肢端皮膚炎汎発型の1例
A CASE OF GENERALIZED ACRODERMATITIS CONTINUA
松本 鐐一
1
,
石崎 宏
2
,
岩泉 九二夫
2
,
松原 為明
2
Ryoichi MATSUMOTO
1
,
H. ISHIZAKI
2
,
K. IWAIZUMI
2
,
T. MATSUBARA
2
1富山市民病院皮膚科
2金沢大学医学部皮膚科教室大学院
1Department of Dermatology, Toyama City Hospital
2Department of Dermatology, University of Kanazawa, School of Medicine
pp.1183-1189
発行日 1966年11月1日
Published Date 1966/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204505
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I.緒 言
1890年HallopeauはRaynaud症状を有する患者の指の慢性化膿症の1例を報告し,2年後再び同様疾患の1例を追加,7年後の1897年,これ等の症例にAcrodermatitis continua suppu—rativaの名称を与えた。以後広くこの名が用いられている。尚Hallopeauより2年前,1888年CrockerがDermatitis repensとして発表した例も同一疾患とみなされている。本症の報告は海外ではかなり多いらしいが,本邦では意外に少なく,昭和40年迄に,12氏により14例が報告されているにすぎない(第1表)1)−12)。尚外に,詳細は不明であるが太田の報告例があるらしく,又三浦14)は臨床所見の酷似したものを疑症として報告している。それにしてもわづか16例で,ましてその汎発型となると報告例は僅か3例にすぎず,極めて稀有なる疾患と云わねばならない。我々は最近本疾患の1例を経験したのでここに報告する。
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