Japanese
English
特集 蕁麻疹・痒疹
抗α-Gal抗体陽性獣肉アレルギーの1例
Red Meat Allergy Associated with the Antibody against Galactose-alpha-1,3-galactose
荒田 健太
1
,
峠岡 理沙
1
,
井岡 奈津江
1
,
益田 浩司
1
,
加藤 則人
1
Kenta ARATA
1
,
Risa MINEOKA
1
,
Natsue IOKA
1
,
Koji MASUDA
1
,
Norito KATOH
1
1京都府立医科大学,皮膚科(主任:加藤則人教授)
キーワード:
獣肉アレルギー
,
遅発型Ⅰ型アレルギー
,
抗α-Gal抗体
,
アナフィラキシー
Keyword:
獣肉アレルギー
,
遅発型Ⅰ型アレルギー
,
抗α-Gal抗体
,
アナフィラキシー
pp.1939-1942
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001707
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59歳,女性。これまでマダニ咬傷が10回以上あった。2018年11月,豚肉を摂取した3時間後より全身の膨疹,下痢,呼吸苦が出現した。その後も牛肉・豚肉を摂取後に蕁麻疹や下痢が出現した。特異的IgE検査では牛肉,アニサキス,小麦花粉がクラス3であった。皮膚プリックテストでは,牛肉(加熱),牛肉(非加熱),豚肉(非加熱),アニサキス(加熱),アニサキス(非加熱)で陽性反応を示した。さらに,糖鎖galactose-α-1,3-galactose(α-Gal)に対する特異的IgEが高値であった。以上より抗α-Gal抗体による獣肉アレルギーと診断した。マダニ咬傷により感作が成立したと考えられ,本邦では中国・九州地方での報告例が多いが,近畿地方での報告はまれである。
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