Japanese
English
症例
多発型表在性皮膚脂肪腫性母斑の1例
Multiple Nevus Lipomatosus Cutaneous Superficialis
渡辺 雪彦
1
,
高瀬 奈緒
1
,
和田 秀文
2
Yukihiko WATANABE
1
,
Nao TAKASE
1
,
Hidefumi WADA
2
1横須賀市立市民病院,皮膚科(主任:高瀬奈緒部長)
2横浜市立大学附属病院,皮膚科
キーワード:
表在性皮膚脂肪腫性母斑
,
多発型
,
臀部腫瘤
Keyword:
表在性皮膚脂肪腫性母斑
,
多発型
,
臀部腫瘤
pp.1291-1294
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001503
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47歳,女性。20年前に殿裂部左に皮膚腫瘤が出現し,近医外科にて切除された。病理組織や診断など詳細は不明であった。2年後に再び同部に皮膚腫瘤が出現した。その後,徐々に増大し周囲にも増加を認め,2015年9月に当科を受診した。病理組織学的に真皮内に異所性に成熟脂肪細胞が膠原線維を分け入るように増生しており,多発型表在性皮膚脂肪腫性母斑と診断した。もっとも大きい腫瘤を全身麻酔下に切除し,その後周囲の腫瘤を局所麻酔下に切除した。まれではあるが,特徴的な臨床所見と病理組織から診断は比較的容易であり,皮膚科医として熟知しておくべきである。また,長期間を経て増大,多発する可能性についても念頭に置くべきと考えた。
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