Japanese
English
症例報告
ブロチゾラム(レンドルミン®)による多発型固定薬疹の1例
A case with multiple fixed drug eruption caused by brotizolam
近藤 誠
1
,
石井 亜紀子
1
,
磯田 憲一
1
,
山中 恵一
1
,
黒川 一郎
1
,
水谷 仁
1
Makoto KONDO
1
,
Akiko ISHII
1
,
Kenichi ISODA
1
,
Keiichi YAMANAKA
1
,
Ichiro KUROKAWA
1
,
Hitoshi MIZUTANI
1
1三重大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Mie University Graduate School of Medicine,Tsu,Japan
キーワード:
レンドルミン ®
,
固定薬疹
,
多発型
Keyword:
レンドルミン ®
,
固定薬疹
,
多発型
pp.970-972
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102156
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要約 42歳,男性.多発性硬化症(MS)による筋力低下のため,7年前よりベタフェロン ®を自己投与していた.MSの悪化のため入院し,ステロイドパルス療法を受けた.不眠のためレンドルミン ®を内服していたところ,左大腿,左手背に類円形の紅斑,水疱が出現した.病理組織学的所見では基底層に液状変性,個細胞壊死を認め,固定薬疹と考えた.初診3か月後,MSの症状が再び悪化し,再入院した.ステロイドパルス療法の施行とともにレンドルミン ®の内服をしていたところ,前回出現した同じ部位に加え,背部に水疱を伴う紅斑が出現した.レンドルミン ®のリンパ球刺激試験が陽性であり,病歴よりレンドルミン ®による固定薬疹と診断した.本剤による固定薬疹はきわめて稀である.
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