Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
小腸転移による閉塞性イレウスを生じた頭部血管肉腫の1例
Obstructive Ileus due to Metastasis of Angiosarcoma of the Scalp
福永 淑恵
1
,
楠谷 尚
1,2
,
加茂 理英
1,3
,
前川 直輝
4
,
鶴田 大輔
1
Yoshie FUKUNAGA
1
,
Nao KUSUTANI
1,2
,
Riei KAMO
1,3
,
Naoki MAEKAWA
4
,
Daisuke TSURUTA
1
1大阪市立大学大学院医学研究科,皮膚病態学(主任:鶴田大輔教授)
2大阪南医療センター,皮膚科
3香芝生喜病院,皮膚科
4大阪市立総合医療センター,皮膚科
キーワード:
頭部血管肉腫
,
小腸転移
,
腹膜播種
,
閉塞性イレウス
Keyword:
頭部血管肉腫
,
小腸転移
,
腹膜播種
,
閉塞性イレウス
pp.1229-1233
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001488
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67歳,男性。頭部打撲後に腫瘤が出現し,生検で血管肉腫と診断され,当科を紹介受診した。Weekly paclitaxelを3コース施行後,放射線治療中に倦怠感と嘔気が出現した。CTで閉塞性イレウスが疑われたため小腸部分切除を施行したところ,血管肉腫の転移と判明した。化学療法を予定するも通院を自己中断され,初診8カ月後に再度倦怠感と嘔気を訴え入院となった。造影CTにて小腸転移再発,腹膜播種,癌性腹膜炎,多発肝転移の所見があった。徐々に状態が悪化し,初診9カ月後に永眠された。血管肉腫の転移巣として頻度の高い肺転移がなく,消化管転移をきたした症例はまれであり,当科で経験した血管肉腫の症例のなかでも唯一であった。
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