Japanese
English
症例
慢性放射線皮膚炎に難治性足潰瘍を生じた2例
Two Cases of Refractory Leg Ulcer Arising on Chronic Radiation Dermatitis
山口 貴子
1
,
本田 ひろみ
1
,
石氏 陽三
1
,
延山 嘉眞
1
,
石地 尚興
1
,
中川 秀己
1
,
朝比奈 昭彦
1
Takako YAMAGUCHI
1
,
Hiromi HONDA
1
,
Youzou ISHIUJI
1
,
Yoshimasa NOBEYAMA
1
,
Takaoki ISHIJI
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
,
Akihiko ASAHINA
1
1東京慈恵会医科大学,皮膚科学講座(主任:朝比奈昭彦教授)
キーワード:
難治性皮膚潰瘍
,
慢性放射線皮膚炎
,
限界線照射
Keyword:
難治性皮膚潰瘍
,
慢性放射線皮膚炎
,
限界線照射
pp.1103-1106
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001450
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
放射線照射治療の既往がある難治性足潰瘍の2例を経験した。症例1:70歳,男性。蜂窩織炎の経過中に右足背部に潰瘍が出現した。炎症反応改善に伴い患肢の色素沈着,萎縮,硬化が判明した。問診で幼児期の足白癬に対する限界線照射がわかった。症例2:70歳,男性。HIV陽性。14年前に下肢のカポジ肉腫に対して放射線治療を施行した。同部位に皮膚潰瘍が出現し,皮膚生検で慢性放射線皮膚炎の診断となった。症例1は上皮化まで7カ月を要した。症例2は緩徐に皮膚潰瘍が増大しており上皮化に至っていない。難治性皮膚潰瘍の原因のひとつとして,慢性放射線皮膚炎を考慮すべきと考えた。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.