Japanese
English
症例報告
Interventional radiology後に生じた臀部慢性放射線皮膚炎の1例
A case of chronic radiation dermatitis on the buttock due to interventional radiology
水田 綾
1
,
本田 ひろみ
1
,
朝比奈 昭彦
1
Aya MIZUTA
1
,
Hiromi HONDA
1
,
Akihiko ASAHINA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, The Jikei University Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
慢性放射線皮膚炎
,
interventional radiology
,
IVR
,
動脈塞栓術
Keyword:
慢性放射線皮膚炎
,
interventional radiology
,
IVR
,
動脈塞栓術
pp.575-579
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206425
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要約 48歳,男性.右骨盤内動静脈瘻に対し,初診1か月前にコイル塞栓術を施行した.その3週後より右臀部に紅斑・びらんが出現し,当科でステロイド外用により改善したが,1年半後に再度同部位の疼痛,潰瘍が出現した.コイル塞栓術術後の有害事象として臀筋壊死も疑われたが,骨盤造影CTで虚血を疑う所見はなかった.また,細菌培養は常在菌のみ検出され,病理組織学的検査で炎症細胞浸潤や表皮細胞の異型を認めなかった.臨床所見およびIVR歴から慢性放射線皮膚炎およびそれに伴う潰瘍形成と診断した.IVRによる慢性放射線皮膚炎の症例は冠動脈関連が多く,塞栓術施行によって臀部に生じた報告例は稀である.慢性放射線皮膚炎は皮膚悪性腫瘍の発生母地となりうるため,早期の診断と治療介入が望まれ,早期診断の向上には,放射線科と皮膚科医が連携して診療にあたることが重要である.
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