Japanese
English
原著
慢性放射線皮膚炎上に生じた脈管肉腫
A Case of Angiosarcoma Arising in a Chronic Radiodermatitis
西井 芳夫
1
,
伊藤 裕子
1
,
猿喰 浩子
1
,
川津 友子
1
Yoshio NISHII
1
,
Yuko ITO
1
,
Hiroko SARUBAN
1
,
Tomoko KAWATSU
1
1関西労災病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kansai Rosai Hospital
キーワード:
脈管肉腫
,
慢性放射線皮膚炎
Keyword:
脈管肉腫
,
慢性放射線皮膚炎
pp.319-325
発行日 1992年4月1日
Published Date 1992/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900580
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患者は66歳,女性.34歳の時,子宮癌術後に放射線照射を受けた.約30年を経過した2〜3年前より,放射線照射部位の右臀部に瘙痒感が出現.1年前より,同部位に淡紅色の乳頭状結節が出現した.病理組織像では,真皮〜皮下組織に腫瘍細胞が集塊をなして増殖し,上層では著明な管腔形成像とそれを縁どる内皮細胞の腫瘍性増殖がみられ,第8因子染色によって腫瘍細胞は弱陽性を呈した.電顕像では,細胞核は異型性に富み,細胞質内には遊離リボゾームが比較的多くみられ,細胞内小器官に乏しく,全体としては未分化な像であった.また,少数ながらWeibel-Palade顆粒も認められた.
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