特集 変わりつつあるアトピー性皮膚炎の常識―最新の知識と治療の極意
第Ⅰ章 最新の知識
6 従来の治療法の新しい考え方
-❷内服療法 a)抗ヒスタミン薬
山中 恵一
1
Keiichi YAMANAKA
1
1三重大学,皮膚科
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
抗ヒスタミン薬
,
IL-4
,
IL-31
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
抗ヒスタミン薬
,
IL-4
,
IL-31
pp.873-876
発行日 2019年5月31日
Published Date 2019/5/31
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001399
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最新の知識
◆アトピー性皮膚炎に対しての抗ヒスタミン薬は第二世代の使用が基本である。
◆ヒスタミン以外の痒み惹起物質は多々あるため,抗ヒスタミン薬が奏効しない場合は,シクロスポリンや抗IL-4抗体製剤を含めた選択肢も検討する。
◆これまでの臨床経験から,アトピー性皮膚炎を含む瘙痒性皮膚疾患の治療に際しては,外用薬を用いての治療が基本であるが,抗ヒスタミン薬を積極的に行い,掻破行動を十分に抑制することが必須と考える。
◆皮膚の破壊を防ぐことが大事であり,また掻破に伴う白内障・緑内障などの眼の合併症を防ぐことも必要である。
◆ただしヒスタミンが関与しない痒みが存在することの理解も必要で,シクロスポリンの内服が奏効する症例や,適応外ではあるがロイコトリエン拮抗薬が有効である症例もある。また抗IL-4抗体製剤を含めた新規治療が奏効することも多い。
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