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増刊号特集 最近のトピックス2024 Clinical Dermatology 2024
4.皮膚疾患治療のポイント
結節性痒疹とデュピルマブ
Dupilumab as a novel therapeutic option for prurigo nodularis
佐藤 貴浩
1
Takahiro SATOH
1
1防衛医科大学校皮膚科
1Department of Dermatology, National Defense Medical College, Tokorozawa, Japan
キーワード:
結節性痒疹
,
かゆみ過敏
,
IL-4
,
IL-13
,
IL-31
Keyword:
結節性痒疹
,
かゆみ過敏
,
IL-4
,
IL-13
,
IL-31
pp.123-126
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207286
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summary
痒疹は対応に苦慮する疾患である.なかでも結節性痒疹のかゆみは頑固であり,種々の治療を試みても満足のいく効果が得られないことは多い.結節性痒疹では表皮肥厚,真皮の線維増生,真皮神経の肥厚・過形成,リンパ球や好酸球の浸潤がみられる.免疫学的背景として主役をなしているのはinterleukin(IL)-4/IL-13やIL-31と考えられている.これらのサイトカインは頑固なかゆみやかゆみ過敏にも関わっている.IL-4/IL-13シグナルを阻害するデュピルマブの有効性が示され,2023年に結節性痒疹に適用追加された.これにより治療法に大きな進展が期待される.一方,どのような症例に高い効果が期待できるのか,投与終了時期の目安,再燃の有無と対策など今後見極めていくべき課題も残されている.
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