特集 変わりつつあるアトピー性皮膚炎の常識―最新の知識と治療の極意
第Ⅰ章 最新の知識
6 従来の治療法の新しい考え方
-❶外用療法 c)プロアクティブ療法のコツ
片岡 葉子
1
Yoko KATAOKA
1
1地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪はびきの医療センター,皮膚科
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
プロアクティブ療法
,
TARC
,
ステロイド外用薬
,
タクロリムス外用薬
,
長期寛解
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
プロアクティブ療法
,
TARC
,
ステロイド外用薬
,
タクロリムス外用薬
,
長期寛解
pp.857-862
発行日 2019年5月31日
Published Date 2019/5/31
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001396
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最新の知識
◆アトピー性皮膚炎の皮膚病変においては,外見上皮疹が消失してもsubclinicalな炎症や機能異常が残存している。そのため抗炎症外用薬の中断により再燃を招く。
◆頻回に再燃を繰り返す湿疹病変に対し,外見上の寛解後も週2回程度の間歇外用を継続するプロアクティブ療法によって長期寛解が得られやすい。
◆プロアクティブ療法を厳密に行えば,最終的に薬剤をほとんど必要としないdisease-freeとなる患者も相当数存在する。
◆抗炎症外用薬は従来単に症状緩和の対症療法と位置づけられていたが,使用方法に精通することでアトピー性皮膚炎の自然経過を修正することが可能な薬剤である。
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