特集 変わりつつあるアトピー性皮膚炎の常識―最新の知識と治療の極意
第Ⅰ章 最新の知識
2 病態の新しい考え方
-⓬難治性アトピー性皮膚炎の病態
中村 晃一郎
1
Koichiro NAKAMURA
1
1埼玉医科大学,皮膚科
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
皮膚バリア
,
免疫異常
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
皮膚バリア
,
免疫異常
pp.800-805
発行日 2019年5月31日
Published Date 2019/5/31
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001387
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最新の知識
◆アトピー性皮膚炎では角層を介して異物や環境蛋白,細菌・真菌が角層より皮膚に侵入しやすい。またアトピー性皮膚炎の皮膚で免疫担当細胞(Th2,Th17,Th22,Th1細胞)が皮膚に集合し,サイトカイン異常による炎症をおこしている。
◆アトピー性皮膚炎の角層にはフィラグリン,細胞間脂質の減少,タイトジャンクションの脆弱化などのバリア機能の低下があり,同時に角層の水分含有量が低下し,乾燥が進んでいる。
◆アトピー性皮膚炎ハイリスク群の新生児において経皮感作によるアレルギーマーチ獲得の可能性が指摘されている。
◆痒みの発症メカニズムにヒスタミンの関与しない経路としてサイトカイン(IL-4,IL-13,IL-31)の関与がある。
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