臨床講義
アトピー性皮膚炎の病態と今後期待される新規治療
佐伯 秀久
1
1日本医科大学,皮膚科,教授
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
皮膚バリア
,
瘙痒
,
抗炎症外用薬
,
スキンケア
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
皮膚バリア
,
瘙痒
,
抗炎症外用薬
,
スキンケア
pp.1831-1837
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000352
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アトピー性皮膚炎は湿疹・皮膚炎群に属する代表的な皮膚アレルギー疾患であり,頻度が高く日常臨床でも遭遇する機会が多い1)。日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎治療ガイドラインは2000 年に初めて策定され,その後2003 年,2004年に改訂された。2008 年には,アトピー性皮膚炎の診断基準,重症度分類,治療ガイドラインを統合したものとして,アトピー性皮膚炎診療ガイドラインが策定され,2009 年,2016 年に改訂された2)。2016 年の改訂では,臨床現場での意思決定を必要とするいくつかの重要なポイントについて,報告されている臨床研究論文を吟味し,医療行為がもたらす益と害のバランスを評価し,医療行為による患者アウトカム(治療結果)が最適化することを目指した推奨を新たに提示した。
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