特集 変わりつつあるアトピー性皮膚炎の常識―最新の知識と治療の極意
第Ⅰ章 最新の知識
2 病態の新しい考え方
-⓫内因性・外因性アトピー性皮膚炎とは
戸倉 新樹
1
Yoshiki TOKURA
1
1浜松医科大学,皮膚科学
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
内因性
,
外因性
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
内因性
,
外因性
pp.793-799
発行日 2019年5月31日
Published Date 2019/5/31
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001386
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最新の知識
◆アトピー性皮膚炎(AD)はひとつの疾患概念であり,どのAD患者にも共通した病態や症状はある。しかしサブタイプの存在は以前より知られていた。
◆サブタイプの代表が,内因性(intrinsic)ADと外因性(extrinsic)ADである。外因性ADは日常診療で診ることが多いタイプであり,血清IgEが高値でダニなどのアレルゲンに対する特異的IgEも高い。これに対し内因性ADは,IgEが正常域かそれに近く,特異的IgEが認められないタイプである。
◆外因性ADは,mixed type,allergic typeあるいはclassical typeと過去によばれ,一方,内因性ADはpure type,non-allergic typeあるいはatopiform dermatitisともよばれてきた。
◆内因性ADであってもアレルギーは関与しており,とくに金属アレルギーの頻度が高い。
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