Japanese
English
症例
第Ⅴ因子欠乏症を有する患者の陥入爪の治療経験
Treatment of Ingrown Nail in a Patient with Factor V Deficiency
山口 麻里
1
,
山本 絢乃
1
,
安富 陽平
1
,
長尾 洋
1
,
大野 貴司
1
,
妹尾 明美
1
,
藤井 総一郎
2
Mari YAMAGUCHI
1
,
Ayano YAMAMOTO
1
,
Yohei YASUTOMI
1
,
Yoh NAGAO
1
,
Takashi OONO
1
,
Akemi SENOO
1
,
Soichiro FUJII
2
1岡山赤十字病院,皮膚科(主任:妹尾明美部長)
2同,血液内科
キーワード:
第Ⅴ因子欠乏症
,
パラ血友病
,
陥入爪
,
凝固異常
,
新鮮凍結血漿
Keyword:
第Ⅴ因子欠乏症
,
パラ血友病
,
陥入爪
,
凝固異常
,
新鮮凍結血漿
pp.423-426
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001278
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
88歳,女性。月経過多や他院での陥入爪処置時に止血が困難であった。PT,APTTの著明な延長より血液内科のクロスミキシングテストにて凝固因子欠乏パターンを示し,第Ⅴ因子欠乏症と診断された。非常にまれな凝固異常であり,出血程度は症例により異なるが,外傷,抜歯,外科手術の後に重篤な出血を生じる可能性もある。自験例も陥入爪の外科的治療に際し,その周術期に第Ⅴ因子活性が低値であり,新鮮凍結血漿の輸血で第Ⅴ因子を補充した。出血は遷延せず,その後傷は経過良好に軽快した。第Ⅴ因子欠乏症を有する患者の陥入爪の治療の貴重な経験例を報告した。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.