Japanese
English
症例
生検で無色素性基底細胞癌を疑った毛芽腫の1例
Trichoblastoma in which Non-pigmented Basal Cell Carcinoma was Suggested by Biopsy
作田 梨奈
1
,
竹内 博美
1
,
岩原 邦夫
1
Rina SAKUTA
1
,
Hiromi TAKEUCHI
1
,
Kunio IWAHARA
1
1江東病院,皮膚科(主任:岩原邦夫部長)
キーワード:
毛芽腫
,
基底細胞癌
,
下肢
Keyword:
毛芽腫
,
基底細胞癌
,
下肢
pp.373-376
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001266
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80歳,男性。半年前より左大腿にドーム状に隆起する淡紅色結節を自覚し,徐々に増大した。皮膚生検の病理組織像より基底細胞癌を疑い全切除した。病理組織学的に,表皮と連続性のない腫瘍胞巣が明瞭なfibroepithelial unit(FEU)を形成し,毛乳頭への分化を示す胞巣もみられたことから毛芽腫と診断した。自験例は比較的短期間で増大し,好発部位ではない大腿に生じ,生検で腫瘍胞巣周囲に裂隙がみられた点から,無色素性基底細胞癌との鑑別が困難であった。CK20染色は陰性であったが,免疫組織化学染色の所見を両者の鑑別根拠とするには乏しく,FEUの存在および下部毛包への分化像に基づき毛芽腫と診断した。
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